「雨の日は室内で遊ぶしかないから、子どもも大人もストレスをためてしまう。」
「外遊びをさせたいけど、雨の日は風邪をひかせてしまわないか心配。」
なんとなくマイナスのイメージが強い雨。
泥だらけになった服の洗濯や、びしょぬれの子どもをお風呂に入れることを考えると大変ですし、子どもが風邪をひいてしまうのではないかと心配に思う気持ちもよくわかります。
しかし子どもにとっては、実はいいことがたくさんある雨の日の外遊び。
大人がしっかり準備をしてあげれば、子どもの健やかな心と体の育ちにつながります。
きっとこの記事を読んだら雨が降っていても外遊びをさせたくなるはず!
ぜひ雨の日の外遊びのすばらしさを感じてみてください。
= = = = = = = = = =
もくじ
= = = = = = = = = =
なぜ雨の日にも外遊びをさせるの?
子どもの心と体の育ちに、外遊びや自然とのふれあいは欠かせませんよね。
そして外遊びは、晴れている日だけの特別な遊びではありません。
雨の日の外遊びは、雨の日にしか感じられない素晴らしい経験とまなびがあります。
なぜ雨の日にも外遊びをさせることを提案するのか、その理由をご紹介!
ーーーーーーーーーーーーー
そもそも外遊びって子どもにとってどんな良さがあるの?
外遊び・自然体験をさせたい理由はこちらの記事から
ーーーーーーーーーーーーー
晴れの日にはない感覚刺激がたくさんあるから
人間に必要な五感を育むために、自然から受ける“ちょうどいい”感覚刺激は欠かせません。
晴れの日には晴れの日の感覚刺激があるように、雨の日には雨の日にしかない感覚刺激がたくさんあります。
雨の強さによって変わる雨音や、土中のバクテリアによって作り出される雨の日独特のにおい、肌がしっとり湿る感覚など、人間にとって心地の良いたくさんの感覚刺激を受けられる大切な機会です。
思い切って一歩、外遊びに連れ出してあげれば、家の中で過ごしているのがもったいないと感じてくるかも?
問題が多く、考える力を育むチャンスがたくさんあるから
「雨の日は足元がぐちゃぐちゃしていて歩きにくい。」
「雨の日は寒いし、濡れる感触が気持ち悪い。」
といって雨の中で外遊びをするのは嫌がるお子さんもいるでしょう。
でも、問題を感じた時こそ考える力を育むチャンス!
「足元がぐちゃぐちゃしてるね、楽しく遊ぶにはどんな靴を履けばいいかな?」
「寒いときはどうしたらあったかくなるかな?濡れる感触が嫌なら、濡れないようにするにはどうしたらいいだろう?」
問題を避けるのではなく、問題にぶつかったら子どもに解決方法を考えさせる。
小さな積み重ねですが、問題解決能力がどんどん育まれていきます。
一見マイナスな環境でも、自分を楽しませる力があるから
「雨の日はなんだか気持ちが乗らない。」
「朝、窓の外を見て雨が降っているとがっかりする。」
たしかに大人にとっては、何かと不便で、不快に感じることが多い雨。
でも、子どもにとっても同じことが言えるでしょうか?
子どもは一見マイナスな環境でも、自分の力で楽しい環境を作り出すパワーとアイディアを持っています。
たとえば、雨の日のお楽しみの、泥んこ遊び・水たまりにジャンプ・あめんぼ観察など、置かれた環境下で遊びを見つける力は大人の想像以上!
後先考えずに、その一瞬一瞬を全力で楽しめるのは子どもの良いところですよね。
子どもが持っている「どんな環境においても自分で自分を楽しませる力」は、大人になっても大切な力だと思いませんか?
「雨の恵み」を体感できるから
雨は人間にとって厄介者でしょうか?
梅雨前線が近づくと、残念そうな声で雨の予報を告げる気象予報士が多いので、なんとなく「雨が降るのは残念」という印象が根付いているような気がします。
しかし、自然界はどうでしょう。
雨が草花や野菜を元気に育て、土の中に住む生き物達に生きる水を与え、ダムに雨水を溜めることで、日照り続きでも人間の生活に滞りなく水を与えてくれています。
世界には水不足で困っている国もたくさんある中、私たちは「雨の恵み」を最大限に受けて生活ができているのです。
そんな「雨の恵み」は、雨の当たらない家の中で言葉で伝えるだけではなかなか感じられないもの。
私たちの生活を大きく支えてくれている雨の恵みを、子どもは実際に目で見て、触って、遊びを通して体感できるのです。
実際子どもたちは雨の日に何して遊んでいるの?
「雨の日の外遊びもいいことがたくさんあるとわかったけど、これまで雨の日に外で遊ばせたことなんてなかったら、自分の子がどんな遊びをするのか不安・・・。」
たしかに子どもが雨の中でどんな遊びを楽しむのか、気になりますよね!
そこで、淡路島で自然体験と国際交流を行う「Awaji Kids Garden」に通う子ども達の雨の日遊びを少しだけご紹介!
Awaji Kids Gardenでは、晴れの日も雨の日も森の中で外遊び。
一年中自然の中で遊びながら、たくさんのことを学んで吸収しているAwaji Kids Gardenの子ども達。
晴れの日には晴れの日の、雨の日には雨の日の楽しみ方をたくさん知っています♪
どろんこ遊び
まずは大定番のどろんこ遊び!
雨が降っている日の泥は、なんだかいつもよりゆるい泥。
「ここの泥、ぐちゃぐちゃ柔らかい!あっちはさらさらの水みたいな泥だったのに!」
「みて!足がどんどんはまっていく~!・・・あれ!?抜けなくなっちゃった~。」
子ども達が大好きなどろんこの感触は、触っているだけ・踏んでみるだけでも、おもしろい発見がたくさん!
晴れている日の乾いた地面や砂とは違う感覚刺激が子どもの発達にプラスに働きます。
おままごと
みんな大好きなおままごとも、雨の日は一味違った楽しみ方が♪
「雨に濡れないようなおうちをつくろ~!」
「今日のごはんは雨水スープに、雨水カレーに、雨水ジュースだよ!」
子ども達から湧き出てくるアイディアで、どんどん遊びが発展!
雨は遊びを妨げるものではなく、新しい遊びを生み出すきっかけになります。
雨そのものをたのしむ
ごっこ遊びなんて必要ない!
雨の日は雨を思いっきり楽しみたい子ども達の姿も!
「雨をつかんでみたい!・・・あれ?雨粒は速いしちいさいし、つかむの難しいなあ。」
「雨、なめてみたらどんな味がするのかな?うわあ、目に入った!!!」
「雨水を溜めたよ!水道使わないで雨だけで溜めてみたら、すっごい時間かかったの!」
雨そのものを楽しむことだって、子ども達には立派な遊びです。
なにげない遊びの中で、子ども達はたくさんの実験をしているようですね!
雨の日遊びは衣服選びにこだわろう
雨の日の遊びの効果を最大限に生かすには衣服選びが重要。
「雨の日は外に出ないからレインウェアはこだわらない。」というのはもったいない!
雨の日こそ、子ども思いっきり遊びとまなびを楽しめるように、着心地がいい、蒸れない、動きやすい、雨が楽しくなる。そんな特別こだわったレインウェアを選んでみてはいかがですか?
ここからはAwaji Kids Gardenの保育スタッフが、子ども達に使ってほしいレインウェア・長靴を選ぶポイントをご紹介します!
雨の日遊びに適したレインウェアの選び方
しっかり防水・撥水されているレインウェアを選べば、雨の日にたくさん遊んでも風邪をひいてしまう心配はほとんどありません。
遊びに適したレインウェアを選ぶポイントは「形」と「加工」です。
レインウェア選びの際にぜひ参考にしてみてください!
ポイント① 上下の服が分かれている「スーツタイプ」
まず、レインウェアの形を見てみましょう。
主にレインウェアには「スーツタイプ」「コートタイプ」「ポンチョタイプ」「サロペットタイプ」の4種類の形があります。
移動時の雨具としてはどれを選んでもいいのですが、雨の中でも外遊びをさせたい時には、普通の衣服と同じように上下が分かれている「スーツタイプ」のレインウェアがおすすめです。
ポンチョやレインコートタイプは、遊ぶ時のことを考えると、裾が邪魔になって集中ができなかったり、裾を踏んだり、ひっかかってしまったり、という危険性があります。
サロペットタイプは、生活習慣を身に着け途中の子どもにとって着替えやトイレが大変です。
形に迷ったら雨の日の遊びを思いっきり楽しみ、安全に遊べて、自分で着脱のしやすいスーツタイプを選びましょう。
ポイント② 「防水加工」と「撥水加工」があるもの
レインウェアの、「防水加工」と「撥水加工」というふたつの表示、どちらを選ぶべきか迷う方も多いと思いますが、結論から言うと、防水・撥水両方あるものを選ぶのがおすすめです。
「防水加工」と「撥水加工」の大きな違いはこちら。
= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
防水加工:水を通さない加工。素材自体を加工するので、時間が経っても効果が薄れることはありません。ただし水はもちろん空気も通さないため通気性が悪く、蒸れやすいのが特徴です。
撥水加工:水をはじく加工。生地表面をコーティングしているので使っているうちに効果が薄れていきますが、通気性は保たれ、蒸れにくいという特徴があります。
= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
十分な防水・撥水加工がされていないレインウェアは、水がしみ込んで不快な気持ちになってしまうかも。
不快な気持ちが大きいと、せっかくの雨の日遊びが楽しくなくなってしまいます。
防水・撥水両方の加工をされているものを選ぶと、お互いのメリットデメリットをカバーしあい、通気性を保ったまま水をしっかり防ぐことが可能になります。
雨の日でも快適に、遊びに集中することができますね。
長靴の選び方
長靴も、レインウェアと並ぶ雨の日のマストアイテム。
長靴選ぶときには「サイズ」と「柔軟性」にこだわりましょう。
ポイント① ジャストサイズの長靴
長靴に限らず靴全般に言えることですが、やはり靴はジャストサイズのものを選んであげることをおすすめします。
年齢が低い子どもほどすぐに足が大きくなっていくので、大きめの靴を買って長く履かせたい気持ちもわかります。
しかし、大きすぎる靴は動きにくさから運動嫌い・外遊び嫌いのきっかけになったり、足の発達を阻害してしまう可能性があるので注意が必要です。
高価なものでなくても、長靴は防水・撥水効果がしっかりあるものが多いので、子どもの足にぴったり合うサイズの長靴を購入してあげましょう。
ポイント② ある程度の柔らかさがある長靴
もう一つ選ぶポイントは、ある程度の柔軟性があり、しなりが効いて足にフィットする靴を選びましょう。
かたい靴は、しゃがんだ時に足首を曲げにくかったり、走るときに足の裏の曲げ伸ばしが十分にできなかったりと、運動能力向上の妨げにつながります。
さらに足と靴のフィット感が少ないと、躓いたり転んだり、ケガにもつながりやすいのです。
子どもの足動きにしっかりとついてこれるような、柔軟性のある長靴を選んであげると、ケガを防ぎのながら、伸び盛りの運動機能をしっかり支えてくれるようになります!
【その他】衣服の工夫で雨の日も快適に
中に着る服は、体温調節しやすいように重ね着を
季節によって質の違う雨。 夏の雨はじめじめとむれてしまうのに対し、冬の雨は凍えるように寒くなります。
子どもの体温は遊べば遊ぶほど上昇し、汗をかいてすぐに体を冷やしてしまうので、体温調節が難しいですよね。
レインウェアはどうしても蒸れやすいものが多いので、薄い衣服を何枚か重ねて、体温調節がしやすいようにしてあげましょう!
雨の前後で気温が大きく変わることもあるので、気温に合わせて衣服で調節できるように準備をしておくと安心です。
レインウェアは濡れたままにしない!
レインウェアはちょっとの手間をかけるだけで劇的に長持ちします。
汚れたレインウェアは手洗いもしくは洗濯機で洗った後、バスタオルなどでしっかり水気をとってあげましょう。
長時間濡れたままにしておくと、せっかくの撥水効果が落ちやすくなってしまいます。
水気をふきとったら、風邪通しの良い場所で陰干しを。
市販の撥水スプレーを使う場合には、しっかり乾燥した状態で裏表にまんべんなくスプレーしてあげると撥水効果が保たれます!
準備をしっかりするだけで、雨も子どもに最高の環境
大人にとっては大変なことが多い雨の日は、子どもにとってはまなびの詰まった最高の遊びの環境。
「今日は雨だから外で遊べないね。」と決めつけてしまっていてはもったいない!
子どもがずぶぬれ泥んこになったら、
「たくさん遊んだね!今日はどんな面白いことがあった?」
と笑顔で迎えられるような心持ちと準備を整えてあげましょう。
運動機能・感覚機能をはじめ、自然を愛する心、考える力、どんな環境でも楽める力といった、生きていくために子どもたちの支えになる様々な力が育まれていきます!
【英語×自然】2歳から6歳の週末インターナショナル森のようちえん。
淡路島の自然の中で自由に過ごし、様々な国のスタッフと英語で遊びながら、子どもの主体性・創造力・尊重する心を育てる場です。
毎週【金】【土】【日】に活動中!
= = = AKGと繋がろう! = = =
Comments